ストリートフード

Netflixに「street food (邦題はストリートグルメを求めて)」という番組がある。夫が見つけて、バンコク編がとても良かったと朝から話していて、一緒に続きを見た。わたしは途中からだったので、台湾嘉義、韓国ソウルを見た。どちらも住んだことのある場所。

懐かしい食べ物と風景が続く。嘉義は15年以上前に1年住んだだけだけれど、それでも鶏肉飯、牛肉麺、豆花などを見るとその味がよみがえってくる。味ってすごい。

嘉義は代々続くおいしい店を紹介してくれていたが、ソウルは観光客相手に有名な大きい市場の中にある店をいくつか紹介して終わっていた。

この番組のポイントは「おいしい店」ではなく、「人生」だ。見ていて、そんな気がした。

台湾嘉義では

「林聰明沙鍋魚頭」(沙鍋魚頭)林佳慧(グレイス・リン)さん
「松山土窯羊肉」(ヤギ肉の燻製鍋)山羊叔叔(ヤギおじさん)
「劉里長鶏肉飯」(火雉肉飯) リーホワ・リウジューさん
「阿娥豆花」(豆花) ツイエー・ワンリーさん

が紹介される。メインとなっているのは、「林聰明沙鍋魚頭」のグレイス・リンさん。

祖父の時代に屋台を始め、屋台で育ったグレイスさんが、台北の大学を卒業し、両親と一緒に屋台で働き、中心になっていくまでをインタビューしている。親に店を手伝ってほしいと言われ、台北でもっと勉強したい気持ちを抑え、嘉義に帰るグレイスさん。親子3人で店を切り盛りする姿は、とてもほほえましいけれど、グレイスさんはそれでよかったのか。この先親がいなくなったら、グレイスさん1人で店を背負っていくのだろうか。ふとそんなことを思った。

韓国ソウルでは

「広蔵市場」(コヒャン・カルグクス)のチョ・ユンソンさん
「洪林(ホンニム)」(カニの醤油漬け)のチョン・ゴンスクさん
「パクガネ」(ピンデトック)のパク・クムスンとチュ・サンミさん
「東大門フードストリート」(バッフル)のチョ・ジョンジャさん

が紹介されているが、

チョ・ユンソンさんの人生がもう朝鮮戦争あたりからの韓国史を見るようで、白菜市場で働いていた姑の人生とも重なり、沁みた。

ユンソンさんは2人の子どもの母で専業主婦だったけれど、夫の事業の失敗で借金取りに追われるようになる。事業失敗の時期はもしかしたらIMFで韓国全体が経済危機に陥ったあたりかもしれない。

その後親戚から市場のお店を譲ってもらい、お店を始めたユンソンさん。競争が激しく、嫌がらせも受ける中で、やるなら楽しくできることをしようと、子どもの頃、朝鮮戦争後の配給された小麦粉で作ってもらった想い出の味、カルグクスを出すことにし、人気が出るまでをインタビューしている。

市場で稼いだお金で借金を返し、子どもを大学まで行かせ、次男は母を尊敬してフォーシーズンホテルのシェフになっている。夫からは救世主と言われたと笑うユンソンさんを見ると、まるで成功した女性を描く韓国ドラマを見るようだが、韓国人は心に恨を持っていると冒頭で語るように、ふとした時の表情はとても厳しい。とても大変な道を歩き続けてきたんだろうなと思った。

このシリーズ、なかなか見ごたえがある。1話はだいたい30分くらいなので、ちょこちょこと空いた時間に見ていきたいと思う。

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