きょうのほん【5月7日】

今日はGW最終日。お店を臨時休業にして、どこか出かけようとしたら、長男サッカー試合、次男&娘は友達家族と釣りに出かけてしまい、1人引っ越し作業をすることに。でも遅々として進まず、前から読みたかった本をじっくり読んでしまいました。時がゆっくり流れるいい時間でした。

「私、この日本という国の深いところには、どうしようもなく石頭の万歳太郎が棲んでいるように思えてならないんです」

「世の中が平らかになると飽きたらなくなるのか、『日本万歳』『日本万歳』と、どすどす四股を踏んで暴れだすんです。時には『神風よ吹け』『神風よ吹け』と、お調子者の神風次郎も一緒になって騒ぎます」

入学した年に国民学校へと名称を変え、軍事教育を徹底していた先生達が、終戦をさかいにころりとてのひらを返して平和を唱え始めた。学校は怖い。教育は信用ならない。骨の髄までそれを思い知らされたという女性が、国の監視のもとではなく、もっと風通しのいい自由な土壌で、未来を担う子どもたちの知力を育てたいと、塾を始めます。

偏差値教育、受験戦争、ゆとり教育…。文部省の方針や時代の流れの中、塾も様々な形に変わっていき、家族も成長し代替わりしていきます。

その長い流れを描いた小説。読み応えがありました。

かこさとしさんに続き、戦後、人生をかけてこどもたちや教育にたずさわった人たちの話です。すべての価値観が変わってしまった瞬間を生きた人の真剣さを思うと足りないことばかりですが、この本が今出版されて、本屋大賞の2位になっているのは、すばらしいことのように思います。

「常に何かが欠けている三日月。教育も自分と同様、そのようなものであるのかもしれない。欠けている自覚があればこそ、人は満ちよう、満ちようと研鑽を積むのかもしれない。」

「みかづき 」森絵都  集英社

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